『ヴァチクソ』って何?
SNSで見かけたとき私もそう思いました。
『ヴァチクソ』はSNSで流行っている『ヴァチカンのエクソシスト』の愛称。
※以下、愛を込めて『ヴァチクソ』と呼ばせていただきます。
『ヴァチカンのエクソシスト』はホラー映画に分類されるとは思いますが、ホラー要素は強くないのでそれ系が苦手な方でも楽しめる作品だと思います。
『ヴァチクソ』は実在したエクソシストのアモルト神父をモデルにした映画です。
見終わった方の大半は続編希望でしょう(笑)
頑張れアモルト神父、残り199体
☝なんのことかと思うかも知れませんが本編を見ればわかります(笑)
今回本編を鑑賞してせっかくなら劇場で見るべき作品だったと後悔しました。
『ヴァチクソ』は小島監督も最近見たらしい☟(Ⅹの投稿はこちら)
この記事では『ヴァチカンのエクソシスト』の簡単なあらすじと、アモルト神父について調べたことをまとめています。
この記事は『ヴァチカンのエクソシスト』の本編を見てから読むことをおすすめします。
『ヴァチクソ』を見ていない方はあらすじ部分まで、本編を見てアモルト神父に興味が出たら最後まで見ていただければと思います。
『ヴァチカンのエクソシスト』あらすじ
ヴァチカン教皇からじきじきに認定された実在したアモルト神父を描くオカルト映画。
【冒頭シークエンス】
悪魔に憑りつかれたと相談に来る人の98%は精神疾患などの科学的医学的に説明出来る。だが逆に2%は説明がつかない。つまり本物だという説明。
最初のシーンも本物の悪魔と思いきや・・・・
悪魔に取り憑かれた少年・ヘンリーの調査依頼をきっかけに、修道院に隠されたヴァチカンの秘密を探り最強の悪魔に立ちむかっていく。
この作品はアモルト神父が何万回も行った悪魔祓いの体験を記録した著書をベースに映画化しています。(現時点はプレミアがついて凄い価格に・・)
『ヴァチクソ』がハマる人
『ヴァチクソ』はオカルト、ミステリー好きな方、バディもの(途中から新米神父とのバディものに)の好きな方。またホラー苦手の方でもスカッとハッピーエンドで終るのでおすすめです。
ホラー苦手の方や、グロいシーンもないので抵抗なく見れると思います。
『ヴァチクソ』は新米のトマース神父とバディものとして楽しみや、実在のエクソシストがモデルといった魅力はあるものの、内容はありきたりと言えばありきたりの内容。
この作品が輝いているのはラッセル・クロウの功績が大きい。
エクソシストという古くからある題材を一級エンターテインメントに昇華しているのがお見事。
ラッセル・クロウのハマり役と言えばこの作品も・・・
アオラレ(原題 Unhinged)
アオラレ(原題 Unhinged)も内容を考えるとB級になりそうなところをラッセル・クロウの迫真の演技でA級になった作品。
『ヴァチクソ』と『アオラレ』(原題 Unhinged)が見れる配信サービス(2024 2月時点)
アモルト神父の唯一の武器は「アツい信仰心」
ラッセル・クロウは実はホラー作品が苦手。
「怖い映画は好きじゃないんです。眠れなくなるから」と言っていた彼が出演したのはアモルト神父に興味惹かれたからなのだそうです。
彼は、役作りの為アモルト神父に関する資料を出来る限り集めたり、実際にローマを訪れ、ヴァチカン関係者たちに会うなど入念なリサーチを行ったそうです。
苦手だったこそやるからには徹底的に役作りをしたラッセル・クロウの説得力が作品を押し上げている。
映画では赤いグラサンをしながら、フェラーリのスクーターで現場に向かうお茶目な設定
アモルト神父をモデルにした映画に『ザ・ライト エクソシストの真実』(2011年)という作品もあります。
こちらはアモルト神父をアンソニー・ホプキンスが演じており、アモルト神父に弟子入りする新米神父からの視点で物語が進んできます。
アモルト神父の生涯
実在のアモルト神父は1925年イタリア北部モデナ生まれで2016年に亡くなっています。
第2次世界大戦中はイタリアでパルチザンとして戦いました。
戦後は、司祭になりごく普通の神父としての生活していましたが、1986年6月にはカンディド・アマンティーニの指導の下、エクソシストに任命されました。
※カンディド・アマンティーニもローマ司教から任命されたエクソシスト
アモルト神父は1986年にエクソシストに任命され「5万人から悪魔を払った」と言われています。
1990年には国際エクソシスト協会をジェレミー デイヴィス神父を含む 6 人の司祭によって設立
世界には多数のエクソシスト達が存在しており、バチカンに公認されて活動している者のほかに、有志で私設エクソシストとして活動している者もいるそう。
国際エクソシスト協会とは?
アモルス神父は、世界中で正式な悪魔祓い師の数を増やし、一部の司祭や司教によって無視または抑圧されてきた悪魔憑きの数の増加の問題について、より多くの教区に警告することを期待してこの組織を設立しました。
Wikipediaより
人物像
アモルト神父が数万回行ったとされる悪魔祓いの体験を記述した回顧録『エクソシストは語る』『続・エクソシストは語る』は邦訳を含め大ベストセラーとなりました。
このため映画化のオファーは過去にもありましたが神父を説得できず、本作企画が2016年の神父の没前に映画化権を獲得できたのは、プロデューサーの信仰心ゆえだったそう。
アモルト神父の面白いところは、若い時大戦中ムッソリーニのファシズムに対抗するべくイタリアでパルチザンに参加。理想を求める一方で、合理的(悪魔に捕りつかれたなどの相談に来る人の98%は精神疾患)という現実主義者的側面もあるバランス感覚を持っている点です。
映画本編最後、この写真は彼のお茶目な性格が出ています。
新約聖書にはイエスが悪魔を払ったという記述が300もあり、ヴァチカンは現代でも悪魔払いを否定していません。
旧約聖書研究者ヘルベルト・ハーク教授は、「サタンの存在は証明も否定もされていない。その存在は科学的認識外にある」と伝えています。
https://vpoint.jpより引用
一方で、精神科に診せるなど、悪魔がついているかどうかの判断を慎重にし、むやみに悪魔払いとしないようにも務めています。
アモルト神父は、悪魔に立ち向かう武器は唯一「アツい信仰心」。これは劇中でもトマース神父にも何度も繰り返し伝えていました。
だからこそ終盤の展開もアツいんですよね。
アスモデウスと悪魔祓いについて
劇中、アモルト神父がアスモデウスという名前を知った時、マジかという反応していましたがそれもそのはず、地獄の帝王 アスモデウスは、ルシファー=サタンの直々の配下で、72の悪魔軍団を指揮下に置いていると言われています。
アスモデウスが史実に登場したのは1634年のルーダンの悪魔憑き事件
1634年にフランス王国ルーダンで行われた悪名高い魔術裁判である。ウルシュラ修道女たちの修道院は、彼らが訪問され、悪魔に取り憑かれています。カトリック教会による調査の後、アーバイン・グランディエという名前の地元の司祭が悪霊を召喚したとして告訴された。彼は最終的に魔術の罪で有罪判決を受け、火刑に処せられました
Wikipediaより
アスモデウスが実在する言及はされていませんが、私自身は何らかの悪魔という存在は実際にいると思っています。
エクソシズム(悪魔祓い)には条件にが記されています。
ヴァチカンが新エクソシズムを公表した背景には、霊が憑依して苦しむ信者が増加する一方で、精神病との区別が難しくなり、混乱が起きてしまう為。
霊の憑依現象と精神病を区別する方法として、「精神病患者の場合、祈祷に反応を示さないが、霊に憑依された人の場合、祈ると激しく反応してくる」そうです。
長々語ってきましたが、このような知識がいっさいなくても楽しめる。『ヴァチクソ』は観る人を選ばない超エンターテインメント作品です。
頭空っぽで楽しんで欲しい作品です(笑)
まとめ
この記事ではラッセルクロウの新しいどハマり映画『ヴァチクソ』のあらすじとアモルト神父について簡単にまとめました。
アモルト神父自体も魅力ありますし、是非シリーズ化してほしい一本です。
悪魔は嘘をつきますが、冗談は嫌いなそうです(笑)
そんな人周りにいませんか・・・・
ではまた
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