「スター・ウォーズ」シリーズのX-ウイング、TIEファイター、デススターなどデザインを手掛けたアーティスト、コリン・キャントウェルさんがお亡くなりになりました。90歳でした。
「スター・ウォーズ」EP4の有名な冒頭シーン
冒頭のスターデストロイヤーの大きさには誰もが度肝を抜かれたでしょう。
キャントウェルさんは
カリフォルニア大学でアニメーションを専攻し、卒業後はフランク・ロイド・ライトの建築学校で建築。
NASAに雇われている間、アポロ11号の月面着陸のナレーションをするのを手伝いました。
宇宙と建築を合わせるべく映画の世界に入り、スタンリー・キューブリック監督の、1968年作『2001年宇宙の旅』の仕事を行いその後「スター・ウォーズ」の乗り物やデススターのデザインに携わりました。
Xウィングの羽はダーツの羽がヒントになっています
デス・スターの中央に走る溝は、当初は予定していませんでした。
型を作っている時に、両半分が縮んだことで溝が出来てしまいました。それを監督のジョージ・ルーカスはそのまま採用しました。
そこであの有名なシーンが出来たんですね。
「スター・ウォーズ」は1977年 45年前の作品ですが、未だに関連作が作られたり、X-ウイング、TIEファイターも当時と変わらないデザインで登場したりします。
ルーカスは、初期段階で
キャントウェルさんに「スターウォーズ」の草稿『スターキラーの冒険 エピソード1』のコピーを手渡し、X-ウイング、 Y-ウイング、TIEファイター、スターデストロイヤー、インペリアルクルーザー、デス・スター、ランドスピーダー、そしてミレニアム・ファルコンのコンセプトデザインを依頼します。
彼の仕事は、ヴィークルのプロトタイプを作ることでした。
その中にはデザインがほぼそのまま採用されたもの(Y-ウイング)
手を加えられブラッシュアップされたもの(スターデストロイヤーやX-ウイング、TIEファイター)
ボツになったもの(ミレニアム・ファルコンなど)
など様々ですがデザインの基礎になったことには変りないようです。
またヴィークルのデザインをする上で、
「善玉が乗るヴィークルは善玉らしく、悪役が乗るヴィークルは悪役らしくなければならない」
ということを信条にしていたそうです。
確かにと思うのですが、思うのと考える作ることは別。
キャントウェルさんが「スターウォーズ」に携わったのは製作のごく初期だけとは言えキャントウェルさんの功績は大きいです。
「スター・ウォーズ」の世界に、世界中のどれほどの子供たち(今はいい大人)の夢を搔き立てたのか。
「スター・ウォーズ」にはすべてが詰まっていた気がする。
そんな映画に携わった方々が少しずつ亡くなっていくのは寂しいですが、コリン・キャントウェルさん心よりご冥福をお祈りいたします。
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