『The Last of Us』通称ラスアス。続篇は賛否両論でしたが、1作目を否定する方はそうそういないはずです。
多分どんな方がプレイしても刺さる部分があるはず。ゲームプレイ自体も面白いですが、ストーリーにやられた方が多いはずです。このゲームをプレイする為にゲーム機本体を購入した方もいるくらい➡多分
そのくらい伝説のゲームではあるんですが、実際にはプレイしたことのない方もいるはずです。
ドラマ版『The Last of Us』は、普段ゲームをしたことのない人にこそ見ていただきたいです。そしてこのストーリーを知ってもらいたい。
『The Last of Us』はこんな人におすすめです。
- 名作ドラマや話題作を見たい
- 濃厚な人間ドラマを見たい
- 一人の時間が好きな人
- 30代以上の男性
- 他の配信サイト AmazonプライムやNetflixの作品をある程度見た という強者
自分はこのどれにも当てはまります。
1月30日に第3話が配信されたばかりなので興味ある方は見ていただきたい。
というか第3話の衝撃が凄かった。どこもかしこも賞賛の嵐。
あんなストレートなラブストーリーを見せつけられるとは・・・
ドラマ版『The Last of Us』は現在U-NEXTで独占配信中
海外評価サイトのロッテントマトで96点
映画好きの方にはお馴染みのアメリカの映画評価サイト『Rotten Tomatoes(ロッテン・トマト)』でドラマ版『The Last of Us』は高評価を獲得
評価サイトの良し悪しと、個人の評価は違うと思いますが、高いことに越したことはないです。
あとは見て判断してください。
「The Last of Us」ドラマ版の概要
ドラマ版『The Last of Us』はアメリカの有料テレビチャンネルHBOで配信。日本ではU-NEXTでのみ配信されています。
HBOの公式サイトはこちらをクリック
ざっくりな概要です。
- 毎週月曜日の11時に配信
- 全9話構成
- 吹き替えはゲーム版と同じ声優さんが担当➡2月13日から順次吹き替えでも配信
- ゲーム版のディレクターであるニール・ドラックマンが脚本に参加
- オリジナルキャラも登場予定ですが、あくまでも原作のストーリーから逸脱はしないとの事。
- 海外ドラマレビューサイトで高得点
ドラマは独立したものですが、ストーリーは原作ゲームを踏襲しているのでゲームのあらすじは抑えておいた方がより楽しめるかと思います。
「The Last of Us」日本語吹替版の独占配信を2月13日より開始
ドラマ「The Last of Us」日本語吹替版の独占配信を2月13日より開始してます。
ゲームをプレイした人間としては感情移入の度合いが違いました。
現在1話のみU-NEXT公式YouTubeチャンネルにて期間限定で無料公開中
ゲーム版の吹き替えの印象が残っている方も多いはず。
自分もその一人です。字幕版から遅れての配信ですが、サラの例のシーンなど字幕版より感情移入してしまい泣いてしまいました・・
ゲーム版をプレイしてドラマが気になっている方は、無料のうちに1話だけでも見てみる事をおすすめします。
もし続きも見たくなったらこちらからどうぞ
「The Last of Us」の超簡単なあらすじ
主人公であるジョエルと、娘のサラは平和に暮らしていが、突如パンデミックが発生。それから20年後、政府が崩壊し、軍隊が武力で管理する世界。ジョエルはパートナーのテスと共に闇の運び屋を行い生計をたてていた。
そこにレジスタンス組織・ファイアフライのリーダーであるマーリーンから、14歳の少女エリーを州議事堂のファイアフライの仲間の所まで、エリーを送り届けてほしいと依頼される。
アメリカを横断する過酷な2人の旅が始まる。
「The Last of Us」ドラマ版 主演の俳優
ジョエル役ペドロ・パスカル
ジョエル役ペドロ・パスカルはスターウォーズのスピンオフ「マンダロリアン」で知った俳優です。
ペドロ・パスカルの私生活
今まで読んだ中で一番の文学はドストエフスキーの『罪と罰』であり、ガブリエル・ガルシア=マルケスの『百年の孤独』も好きで、読書をするのは大好きだと言っている。
また、バーボンと、カクテルではマルガリータを好む。
SF映画が大好きで、『エイリアン』『エイリアン2』、また『トゥモローランド』がお気に入り。他にも『ソラリス』やテレビドラマの『ギャラクティカ』も好きだと言っている
Wikipediaより
ペドロ・パスカルはドストエフスキーの『罪と罰』が好きだったりSF映画が好きという事で、配役はピッタリなのではないでしょうか。外見も似てますしね。
エリー役 ベラ・ラムジー
エリー役 ベラ・ラムジーはHBOのドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」に出演。彼女は『The Last of Us』で知りました。ゲーム版と外見が違うという話が良く出ますが、実際ドラマを見るとエリーの仕草や、頭の良さ、好奇心(初めて外の世界を見る)が感じられ、演技力のある方だなと思います。
2016年から2019年まで、ラムジーはHBOファンタジードラマテレビシリーズゲームオブスローンズでリャンナモーモントを演じました。この部分は、ラムジーの最初のクレジットされた役割です
Wikipediaより
ベラ・ラムジーは現在19歳ですが、12歳でゲームオブスローンズに出演という事で確かな実力の俳優だと思います。
ゲーム版からの変更点は?
ドラマ版「ラスアス」の指揮をとるクレイグ・メイジン【ドラマ『チェルノブイリ』を手掛けた】と、ゲーム版のクリエイティブ・ディレクターであるニール・ドラックマン。
「ゲーム版の実写化を超えた、他の物語を描く予定はない」
二人はThe Hollywood Reporterというサイトのインタビューで、ドラマ版では「ゲーム版の実写化を超えた他の物語を描く予定はありません」と、ドラマ版オリジナルの展開を否定しています。
実際第3話まで見た限り、原作の深堀りをする上で、若干ストーリーの変更は在りましたが、ストーリーが損なわれるというより補っているという印象でした。
例えば、第1話で、ジョエルの娘のサラの視点を通して、平凡な日常からパンデミックに至るまでを細かく描写していたり、学者たちの菌類について党論が補足されていたり、3話ではビルとフランクの物語がしっかり描かれていたりなど。
配役をドラマ版として気にしなければ、充分楽しめますし、物語の核は変わらないと断言できます。
そして1話たりとも見逃せません。作品として完成度が高いです。
そうなるとseason2で『The Last of Us Part II』のストーリーをやるとなればまた物議を交わしそうですけどね・・・
ゲーム版 テス役アニー・ワーシングさんの訃報
ここでゲーム関連のニュースという事で書かせていただきます。
ゲーム版テス役を務めたアニー・ワーシングさんが2023年1月29日に死去されました。
2020年に癌と診断され、その後も俳優活動は続けていましたが、2023年1月29日、ロサンゼルスで45歳の生涯を閉じたとのこと。
ご冥福をお祈りいたします。
ドラマ版「The Last of Us」で使われた曲
ドラマ版「ラスアス」ではゲーム版と同じグスターボ・アドルフォ・サンタオラヤ(言いずらい・・)作曲のお馴染みのテーマ曲が使われています。
「ラスアス」と言えばこの曲だと思いますが、その他の曲も絶妙な使われ方をされているので紹介していきます。
オープニングクレジット
何と言ってもグスターボ・アドルフォ・サンタオラヤのテーマ曲を聴くだけで、「ラスアス」の世界に引き込まれます。
映像は胞子、菌類?が広がっていく様を通して文明が衰退していく20年間を表現しています。
最初はビル群のように立ち上がり、やがて菌が世界的に広がっていく事を暗示し、最後は原野か森のようになっていき、最期にジョエルとエリーのシルエットになります
第1話「闇の中にいる時こそ…」の最後に流れたNever Let Me Down Again(1987年)
音楽と言えば、第1話の最後に流れた曲はデペッシュ・モードのNever Let Me Down Again(1987年)
エリーがジョエルの部屋で、ソングブックを見ながら楽曲の意味をジョエルに聞いていました。
ここら辺のジョエルとエリーの会話も絶妙でした。
Never Let Me Down Againは80年代の曲。
80年代は問題発生のサインでしたね。
デペッシュ・モードは、ニュー・ウェイヴというジャンルの旗手となるバンド
ニュー・ウェイヴは、パンク・ムーブメントによってロック音楽を取り巻く状況が激変したイギリスにおいて、ポストパンクやディスコ、ワールド・ミュージック、現代音楽や電子音楽といったさまざまな影響によって成立した
Wikipediaより
第3話 「長い間」のテーマ曲 「long long time」(1970年)
ゲイリー・ホワイト作「long long time」はリンダ・ロンシュタットの初のヒット曲。
ドラマで使われる曲ってなかなか大事で、名作と言われるドラマには絶妙な選曲が活きていたりします。
第三話のリンダ・ロンシュタットの「long long time」も絶妙な選曲でした。第3話は主人公のビルとフランクの物語。感染発生から20年後、現在までの二人のテーマ曲。
でも同時にジョエルが娘のサラを失ってからの20年を表してるとも言えます。
最期にビルの車に乗ってエリーと町を去る時に、エリーがカセットテープを見つけかけます。古い曲だというジョエル。ここら辺の演出が本当にニクイです。
第3話までの感想
第3話まで見た感想は【早く続きが見たい】です。
第1話で「菌類が種別を越えて寄生し生物を操ることはあるのか?」
このような事が議論されています。この説明があることでリアル感がより高まりました。
ドラマの中では冬虫夏草が直接の原因と説明されます。
冬虫夏草とは
別名を「中華虫草」ともいう。「冬虫夏草」の名称は、チベットで古くに、この菌が冬は虫の姿で過ごし、夏になると草になると考えたことから名付けられた。
Wikipediaより
また、サラとジョエルの日常を丁寧に描くことで、何気ない日常が崩れていく過程を、臨場感たっぷりに映し出してくれます。
美術にもこだわっているようで、クリーチャーのデザインも、ゲーム版そのままでありながら、実写として違和感が全くありませんでした。➡ここはゲームファンも納得かと思います。
世界が崩壊した後の景色のVFXも美しく、ゲーム制作に携わっていた美術スタッフも参加しているようでさすがだなと思いました。
ゲーム版の中では、会話だったり手紙だったりで表現されていた部分が、実際の映像で補足されていたり、かと思えばゲーム版のシーンをしっかり再現していたり。
そこら辺の演出の足し算引き算が絶妙で、何よりドラマとして非常に面白く、素晴らしい出来だと思いました。このまま最終話までいってほしいと思います。
どうしても実写化すると、俳優さんが似ていなかったり、似せようとし過ぎて不自然になったりバランスが難しいところですが、エリー役 ベラ・ラムジーの外見的に違和感をおぼえる方もいるかと思いますが、演技力で全然カバーできていると思います。➡上から目線ですみません。
気になるのがWikipediaに書いてあったこの部分。
ドラマ版は原作ゲームで起きたイベントを基にしており、前作から5年後を舞台にした続編『The Last of Us Part II』の要素も含まれる
Wikipediaより
season1でどこまでのストーリーが描かれるのか。もしゲーム版の『The Last of Us Part II』の冒頭で終れば、相当重い終わり方になってしまいます。
果たしてどうなるのか?ここがめっちゃ気になります。
そしてHBOからseason1が配信されて早々にseason2の告知がされました。
ドラマしか見ていなくて、『The Last of Us Part II』のストーリーを知った人は相当衝撃的でしょうね。
season2も非常に楽しみです。
監督と制作陣
脚本と製作総指揮は、クレイグ・メイジン(HBOのチェルノブイリ)とニール・ドラックマンが、同じく制作総指揮を務めています。
キャロリン・ストラウス(HBOのチェルノブイリとゲーム・オブ・スローンズ)がエグゼクティブプロデューサーを務めます。
元のゲームの開発者であるノーティードッグのエヴァンウェルズ(現在ニール・ドラックマンとノーティードッグの共同社長を務める)
チェルノブイリは2019年にHBOで制作され好評を博したドラマ。チェルノブイリ原発事故(1987)を、事態を隠蔽しようとする政府、人々への影響、被害の拡大を少しでも抑えようと奔走した人々をリアルに描き第71回エミー賞作品賞、第77回ゴールデングローブ賞でもドラマ部門で作品賞と助演男優賞を獲得したドラマです。
ゲーム制作会社のノーティードッグとドラマ製作会社HBOが、がっつりタッグを組んでこのプロジェクトに取り組んでいます。
これで失敗したら、諦めるしかないでしょう。
ニールドラックマンがドラマ版を制作する意味
ニールドラックマンはドラマ版の脚本と製作総指揮を担当。
ゲーム版『The Last of Us 』のプロデューサーも務めています。第一作目が名作と多くの賞賛を得た一方『The Last of Us Part II』は賛否両論の嵐でした。
『The Last of Us Part II』発表時、ニールドラックマンは『嫌われても構わない、普通だったと言われるのであれば、むしろ全力で嫌って欲しい』と言っていました。
確かに前作で主人公2人に鑑賞移入している人ほど、Part IIのストーリーには必然性を感じない、納得できないと思います。
前作の2人の行動は、あくまで二人の視点で見ると正義ではある。だが視点を変えてもそれは正義と呼べるのだろうか。
愛は必ずしも善ではない=愛は個人的なものであり悪にもなりうる。倫理観や道徳観と個人のどちらを優先するのか、見方によってどちらにもなりうるという話なんです。これが1作目のテーマでした。
ですが、主人公に感情移入している分、プレイヤーは主人公の視点でしか考えられない=彼らの行動は正義であるとも言えてしまうんです。
そこでPart IIでは主人公を変え、同じ出来事を2つのの視点から体験させることでプレイヤーに疑問を投げかけてきます。輪廻、罪と罰、運命に逆らい光を求めるエリー。
人を罪を許すことが出来るかというのが大きなテーマのPart II。それはエリーがジョエルの嘘を許せるのか。つまりPart Iの最後につくジョエルの嘘が、Part IIのすべての発端であり、Part IIのテーマなんです
ニールドラックマンは「ゲーム版の実写化を超えた他の物語を描く予定はありません」と言っており続編も決定している。
ドラマのseason2でどこまで語られるか分かりませんが、ゲームで賛否が分かれた部分を、ストーリーを大きく変えず、作品のテーマを変えずに語ることが出来るか?
これこそがニールドラックマンの大きな挑戦なのかなと思います。
ラスアスの何が人を引き付けるのか?
そもそもラスアスの何が人を引き付けるのか?
物語の世界観やストーリーも大事ですが、基本ラスアスは倫理観や道徳観についての話。人というものを深く深く知っていくと、そこには愛がある。
でも愛は見方によって、人によって、どうとでも形を変える恐ろしいものでもあるんです。人の根本を描くからこそ、人を引き付つけてやまない普遍的な話になると思います。
ジョエルの罪
ジョエルの最大の罪は、エリーに嘘を付いたこと。彼はエリーに対し嘘をつくことで、エリーにないはずの罪を背負わせることになります。
本来エリーにだけは正直であるべきでしたが、ジョエルはサラの事もあり、エリーを失うことに、怯えて嘘をついてしまったと思うんです。ただ、エリーが世界にとって特別な存在であることも事実。その代償を自ら払う事になりますが・・
色即是空という考え方
色即是空とは
色即是空(しきそくぜくう)とは、『般若心経』にある言葉で、仏教の根本教理といわれる。この世のすべてのものは恒常な実体はなく縁起によって存在する、という仏教の基本的な教義。
色(ルーパ)は、宇宙に存在するすべての形ある物質や現象を意味し、空(シューニャ)は、恒常な実体がないという意味。
すなわち、目に見えるもの、形づくられたもの(色)は、実体として存在せずに時々刻々と変化しているものであり、不変なる実体は存在しない(空)。仏教の根本的考えは因果性(縁起)であり、その原因(因果)が失われれば、たちまち現象(色)は消え去る。
Wikipediaより
つまりジョエルの罪も、エリーが感じている罪も形のないもので、自身の心の中にある実態のない個人が抱いているに過ぎないもの。復讐も何もかもが自分の為、利己的に行ったこと。なのにその罪にまた苦しんでいる。
こう考えるとすべてが無意味に思えてくる。だってそれはあくまで利己的に行ったことであり、ちっとも合理的では在りません。
ではなぜ人は意味のな争いをくり返すのか。それは人間の本質は、所詮利己的であるから。
人間の本質、醜さを描くことに、この作品の意味があると思います。
そこまで踏み込んだゲームはいままでなかった。だからこそ物議を醸し出すにせよ、プレイヤーに突き刺さった作品になりえたと思います。
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『The Last of Us』が無料で見れるU-NEXT
U-NEXTは日本の企業USENが設立したサービス。
U-NEXTは電子書籍もマンガ、ラノベ、書籍、雑誌1つのアプリで楽しめます。
しかし、大きくはHBOと独占契約しているが大きなメリットでしょう。
最新作はレンタル配信(個別課金)となりますがドラマ『The Last of Us』はもちろん見放題作品に含まれます。
U-NEXTで今おすすめしたいドラマ
U-NEXTで今おすすめしたいドラマをサクッと紹介したいと思います。
スーサイドスクワッドのスピンオフ『ピースメイカー』ジェームズ・ガン独占インタビュー
ドラマ版『The Last of Us』の製作総指揮は、クレイグ・メイジンのチェルノブイリ
『ゴッドファーザー』の舞台裏を描く『ジ・オファー / ゴッドファーザーに賭けた男』
見る人を選ぶ作品ではありますが、美食家におすすめドラマ ハンニバル
という事でいかがだったでしょうか。
U-NEXTは他のNetflixやAmazon Prime Videoなどにない作品を配信しているのでここでしか見れない作品に興味があればおすすめです。
という事でドラマ版『The Last of Us』最終話まで目が離せません。
ではまた
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