レッチリのライブでも必ず大合唱が起きる曲【By The Way】を取り上げます。
アンソニーのラップスタイルとメロディアスなコーラスが融合したレッチリならではの曲です。
調べる中で【Verse】に出てくる単語が比喩なのか単語そのものを指しているのか、わからない部分もありました。これはスラングや言葉遊びが多く使われているためです。
Daniとはアンソニーの歌詞に度々登場する人物
レッチリの歌詞は意味が解らないという意見もありますが、時代とともに意味が変わることなんてあるだろうし、一つの解釈として読んで頂けると嬉しいです。
彼らの近況をまとめた記事はこちら。
【By The Way】lyric
[Chorus]
Standing in line to see the show tonight
And there’s a light on, heavy glow
By the way, I tried to say
I’d be there waiting for
Dani, the girl, is singing songs to me
Beneath the marquee, overload
[Verse 1]
Steak knife, card shark
Con job, boot cut
Skin that flick, she’s such a little DJ
Get there quick by street but not the freeway
Turn that trick to make a little leeway
Beat that nic, but not the way that we play
Dogtown, blood bath
Rib cage, soft tail
[Chorus]
Standing in line to see the show tonight
And there’s a light on, heavy glow
By the way, I tried to say
I’d be there waiting for
[Verse 2]
Black jack, dope dick
Pawn shop, quick pick
Kiss that dyke, I know you want to hold one
Not on strike but I’m about to bowl one
Bite that mic, I know you never stole one
Girls that like a story, so I told one
Song bird, main line
Cash back, hard top
[Chorus]
Standing in line to see the show tonight
And there’s a light on, heavy glow
By the way, I tried to say
I’d be there waiting for
Dani, the girl, is singing songs to me
Beneath the marquee, oversold
By the way, I tried to say
I’d be there waiting for
[Bridge]
Ooh, ah, guess you never meant it
Ooh, ah, guess you never meant it
Ooh, ah, guess you never meant it
Ooh, ah, guess you never meant it
Ooh, ah, guess you never meant it
Ooh, ah, guess you never meant it
Ooh, ah, guess you never meant it
Ooh, ah
[Chorus]
Standing in line to see the show tonight
And there’s a light on, heavy glow
By the way, I tried to say
I’d be there waiting for
Dani, the girl, is singing songs to me
Beneath the marquee, of her soul
By the way, I tried to say
I know you from before
[Outro]
Standing in line to see the show tonight
And there’s a light on, heavy glow
By the way, I tried to say
I’d be there waiting for
geniusより出典
【By The Way】歌詞の和訳
[Chorus]
今夜のショーを見るために列に並んでいる
ライトが灯り、強い輝いている
ところで、俺が言いたかったのは
そこで待っているということ
ダニーという子が歌を歌ってくれる、
看板の下で最高潮さ
[Verse 1]
ステーキナイフ
カード詐欺師
信用詐欺、
ブーツカット
裸になれば彼女はただのDJ
フリーウェイではなく ストリートでな
体を売れば少しは余裕ができる
ビートニクは好みじゃないけど
ドッグタウン
大虐殺
柔らかい尾胸郭
柔らかい尾
[Chorus]
今夜のショーを見るために列に並んでいる
ライトが灯り、まぶしく輝いている
ところで、俺が言いたかったのは
ここで待っているということ
[Verse 2]
ブラックジャック
勃起不全
質屋
宝くじ
そのレズにキスしろよ 別れたくないんだろ
ストライクじゃないけど 俺はオトそうとしてる
マイクに食らいつけ 何も盗んでないんだろ?
物語が好きな子に 俺が教えてやったんだ
歌姫
静脈注射
キャッシュバック
ハードトップ車
[Chorus]
今夜のショーを見るために列に並んでいる
ライトが灯り、まぶしく輝いている
ところで、俺が言いたかったのは
ここで待っているということ
ダニーという子が歌を歌っている
看板の下で売れすぎてるね
ところで、俺が言いたかったのは
ここで待っているということ
[Bridge]
ああ、君は本気じゃないよな
本気じゃないんだろ
君は本気じゃないよな
本気じゃなかったはずだ
君は本気じゃないよな
本気じゃなかったはずだ
君は本気じゃないよな
[Chorus]
今夜のショーを見るために列に並んでいる
ライトが灯り、まぶしく輝いている
ところで、俺が言いたかったのは
ここで待っているということ
ダニーという子が歌を歌ってくれる
看板の下で魂の歌を
ところで、俺が言いたかったのは
前から君を知ってるってこと
[Outro]
今夜のショーを見るために列に並んでいる
ライトが灯り、まぶしく輝いている
ところで、俺が言いたかったのは
ここで待っているということ
【By The Way】はDaniの物語
【By The Way】の【Verse】はアンソニーの言葉遊びとスラングが使われており、正解というのは彼の頭の中だけにあるようです。
単語自体の意味ではなく、お金やドラックの誘惑、成功と敗者など世の中のリアルを比喩しているようです。
これらの単語はよくも悪くも世の中の成り立ちを表しています。
※アンソニーの視点から見える混沌とした世界を、成功者側(自分達)とDani(成功を夢見る者)から描いている
【Verse】の混沌した世界に対し【Chorus】は『Dani』という歌姫の成功が描かれます。
『Dani』という女性は『Dani California』や『Californication』でも登場する人物で、アンソニーいわく彼が出会った様々な女性がモデルとなっているそうです。
『Dani California』と『Dani California』の歌詞深堀り記事はこちらから
正解も間違えも混在している世の中で、本気で成功する気があるのか?
自分たちの成功(こちら側)から世の中に向けて、本気で成功したいのか?本気なのか?という問いかけになっています。
何度も【Chorus】でくり返される
By the way, I tried to say
I’d be there waiting for
ところで、俺が言いたかったのは
ここで待っているということ
【By The Way】=ところで
は『成功したいなら、いろいろ世の中大変だけどさぁ』みたいな意味でしょうか。
【I’d be there waiting for】=ここで待っている(商業的成功者側から)は非商業主義を割と強く批判した内容になっていると思います。
【By The Way】に出てくる単語集
【By The Way】には様々な単語やスラングが出てきます。
一部を紹介していきましょう。
Beat that =ビートニク(beatniks)
ビートニクは1950年代にアメリカで起こった作家の活動。若者やヒッピーに熱烈に支持され、後のロックンロールにも大きな影響を与えました。
アンソニーの歌詞の中でビートニクは好みじゃないと歌っています。彼らに対しては古い考えですし、何よりリアルに感じれないのでしょう。
※ビートニク=ビート・ジェネレーションを体現する物
dog town
dog townはロサンゼルス市サンタモニカの一地区の通称でスケボーが盛んな地域。
dog townは3年でスケートボードの世界を一新させ、全米の若者たちが熱狂するカルチャーに変えた伝説のスケボー集団“Z-BOYSの聖地でもある。
Z-BOYSについては映画『ロード・オブ・ドッグタウン』で語られています。
【By The Way】の逸話
アルバム『By The Way』はジョンの才能が爆発していたアルバムですが、同時にフリーが脱退を考えていたなど、全員が順風満帆ではありませんでした。
もしかしてフリーが脱退したらバンドは解散していたかもしれません。そんな危うい部分が色濃く反映された一曲です。
アンソニー自身「自分達がやってきたことは間違っていた?」「煮詰まってしまった」と苦悩と成功を表現した歌詞がとも言えます。
後日行われたインタビューの中で、アンソニーはこの件について言及し、「友人のために作った」と公言をしたとされていますが・・・
【By The Way】のPV
今作のPVはメキシコ映画『アモーレス・ペロス』にインスピレーションを受けた作品
レッチリを好きすぎるのタクシー運転手に誘拐されたアンソニーを、フリーとジョンが助けに行くというコミカルなストーリー
※タクシードライバー役デイブ・シェリダンさんは同アルバムの【Universally Speaking】でも登場しています。
何ともコミカルなPVはあの名作『リトル・ミス・サンシャイン』のジョナサン・デイトン&ヴァレリー・ヴァリス監督
『リトル・ミス・サンシャイン』はprime videoでも配信中
アンソニーのコメント
【By The Way】は米国のオルタナティブロックチャートで14週間首位を獲得し、多くの国でトップ10入りを果たしました。
これに対しアンソニーは
「あのシングルは非商業主義を大げさに攻撃したものだと思いました。それがこんなにも好評だったのは私にとって衝撃的でしたが、同時に興奮しました。」
とのコメントを残しています。
まとめ
今回はライブの定番曲の【By The Way】を掘り下げました。
アンソニーの「非商業主義を大げさに攻撃したものだ」という発言には納得と驚きはありました。
ですが曲のメッセージは・・・
彼らのような成功とも言える人生でも、壁にぶちあたったり、悩んでしまう時期はやっくる。
悩みながら進んでいたり壁にぶち当たった時、彼等(成功者)の【waiting for】=待っているという言葉に救われるのではないでしょうか。
あくまでもこの解釈は私の考えなので、反対の意見があっても歓迎です。
皆さんの考える【By The Way】をコメント欄に頂けると嬉しいです。
ではまた
【和訳と深堀り】は他の曲も取り上げています。
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