レッチリの代表曲の一つ『Can’t Stop』は、イントロだけで気分が上がるという方も多いでしょう。
ですが、歌詞の内容はよく知らないという方も少なくありません。
『Can’t Stop』は1991年に発表されたアルバム【By the Way】に収録のアンセムです。(※アンセム=代表曲)
この曲全体を貫くのは「止まることなく前進し続けろ!」です。人生を諦めずに挑戦し続けることの大切さ、そしてその挑戦がどれほどのエネルギーをもたらすか。これこそが『Can’t Stop』の真髄です。
『Can’t Stop』の歌詞を深堀るとそこにあるのは、レッチリ自身の物語。彼らは数々の困難や挑戦を乗り越えてきたバンドであり、そのストーリーが歌詞にも反映されています。
今回は、『Can’t Stop』の歌詞に込められたメッセージや、レッチリの歴史とともに、この曲の魅力を深掘りしていきます。
2002年の音楽誌『Spin』のインタビューで、『Can’t Stop』はリズムに歌詞を合わせるアプローチを行ったと語っています。そこで生まれた独特な躍動感が、聴く人を掴んで離さないのです。
- 収録アルバム:『By the Way』(2002年)
- ライブオープニング定番曲
- ギターリフが有名
- ベースラインも有名
- 歌詞がリズムの一部のように躍動感がある
演奏自体も魅力的ですが、今回は『Can’t Stop』の奥深い歌詞に迫っていきます。
「俺ってこのままでいいのだろうか」
もし、あなたが今までの人生に疑問を抱いたことがあるなら、変化を本能が求めているかもしれません。
人はいつからでも、自分を変えていけるのです
人生は未確定です。人生が終わってしまったらそれで終わり。だからこそ、終わりを恐れるより、いま息をしている鼓動を信じる。
個人の動きは小さなものですが、やがてそれは大きなうねりとなり、他の誰かをも動かしていく。
生きることそのものが、バンド演奏のように重なり合い、響き合うのです。
『Can’t Stop』のように。
もしよかったら一つの解釈として読んで頂けると嬉しいです。
題して この人生は単純な筋書きとは違うんだ!
レッチリの歌詞の世界は奥深いです。他の楽曲の歌詞もチェックしてみましょう。
【Can’t Stop】lyric

[Verse 1]
Can’t stop, addicted to the shindig
Chop Top, he says I’m gonna win big
Choose not a life of imitation
Distant cousin to the reservation
[Verse 2]
Defunkt, the pistol that you pay for
This punk, the feelin’ that you stay for
In time I want to be your best friend
East side love is living on the West End
[Verse 3]
Knocked out, but, boy, you better come to (Oh, oh-oh)
Don’t die, you know, the truth as some do (Oh-oh)
Go write your message on the pavement (Oh-oh)
Burn so bright, I wonder what the wave meant
[Pre-Chorus]
White heat is screamin’ in the jungle (Oh, oh-oh)
Complete the motion if you stumble (Oh-oh)
Go ask the dust for any answers (Oh-oh)
Come back strong with fifty belly dancers
[Chorus]
The world I love, the tears I drop
To be part of the wave, can’t stop
Ever wonder if it’s all for you?
The world I love, the trains I hop
To be part of the wave, can’t stop
Come and tell me when it’s time to
[Verse 4]
Sweetheart is bleeding in the snow cone
So smart, she’s leadin’ me to ozone
Music, the great communicator
Use two sticks to make it in the nature
[Verse 5]
I’ll get you into penetration
The gender of a generation
The birth of every other nation
Worth your weight, the gold of meditation
[Verse 6]
This chapter’s gonna be a close one (Oh, oh-oh)
Smoke rings, I know you’re gonna blow one (Oh-oh)
All on a spaceship, persevering (Oh-oh)
Use my hands for everything but steering
[Pre-Chorus]
Can’t stop the spirits when they need you (Oh, oh-oh)
Mop tops are happy when they feed you (Oh-oh)
J. Butterfly is in the treetop (Oh-oh)
Birds that blow the meaning into bebop
[Chorus]
The world I love, the tears I drop
To be part of the wave, can’t stop
Ever wonder if it’s all for you?
The world I love, the trains I hop
To be part of the wave, can’t stop
Come and tell me when it’s time to
[Bridge]
Wait a minute, I’m passin’ out, win or lose
Just like you
Far more shockin’ than anything I ever knew
How ‘bout you?
Ten more reasons why I need somebody new
Just like you
Far more shockin’ than anything I ever knew
Right on cue
[Guitar Solo]
[Verse 1]
Can’t stop, addicted to the shindig
Chop Top, he says I’m gonna win big
Choose not a life of imitation
Distant cousin to the reservation
[Verse 2]
Defunkt, the pistol that you pay for (Oh, oh-oh)
This punk, the feelin’ that you stay for (Oh-oh)
In time I want to be your best friend (Oh-oh)
East side love is living on the West End
[Verse 3]
Knocked out, but boy, you better come to (Oh, oh-oh)
Don’t die, you know, the truth is some do (Oh-oh)
Go write your message on the pavement (Oh-oh)
Burn so bright, I wonder what the wave meant
[Verse 7]
Kick start the golden generator
Sweet talk but don’t intimidate her
Can’t stop the gods from engineering
Feel no need for any interfering
[Verse 8]
Your image in the dictionary
This life is more than ordinary
Can I get two, maybe even three of these?
Comin’ from the space to teach you of the Pleiades
[Outro]
Can’t stop the spirits when they need you
This life is more than just a read-through
【Can’t Stop】歌詞の和訳

[Verse 1]
やめられない パーティーに夢中なんだ
チョップトップは俺が成功するって言ってる
イミテーションじゃない人生を選ぶんだ
遠い親類はインディアン保留地へ
[Verse 2]
Defunkt あなたが支払うピストル
このパンクへの 変わらない気持ち
いしつか 私はお前の親友になりたいんだ
イーストサイドの愛はウエストエンドで生き続ける
[Verse3]
ノックアウトされても しっかりしろ
死ぬな 誰かが真実を知ってる
歩道にメッセージを書いてこい
明るく燃えあがれ その波が何を意味するのか
[Pre-Chorus]
ジャングルに白熱した叫び声が響く
つまずいてもやり遂げろ
粉塵に答えを聞いてみろ
帰ってこい 50人ベリーダンサーと共に
[Chorus]
俺が愛する世界 流す涙が
波の一部になる 止めることはできない
全てが自分の為にあるって考えたことは?
俺が愛する世界 飛び乗る列車が
波の一部になる 止めることはできない
時が来たら 教えてくれよ
[Verse 4]
愛する人が氷の中で血を流す
賢い彼女は オゾン層へ導いてくれる
音楽は偉大なコミュニケーター
2本のスティックで 自然とつながるために
[Verse 5]
俺はお前の中に浸透していく
世代が生み出すジェンダー
あらゆる国家の誕生
瞑想は黄金 お前の価値は重い
[Verse 6]
この章はもうすぐ終わるだろう
煙の輪、君が吹き消すのはわかっている
辛抱強く 宇宙船に乗り
舵を取る以外なら よろんで手を貸す
[Pre-Chorus]
奴らはお前たちを必要としている 魂を止めることは出来ない
マッシュルームヘアたちは 与えるのが好きなのさ
ジェイ・バタフライは木の上で見守ってる
ビバップに意味を吹き込む鳥たち
[Chorus]
俺が愛する世界 流す涙が
波の一部になる 止めることはできない
全てが自分の為にあるって考えたことは?
俺が愛する世界 飛び乗る列車が
波の一部になる 止めることはできない
時が来たら 教えてくれよ
[Bridge]
ちょっと待ってくれ 気絶しそうなんだ
勝つか負けるか お前と同じように
これほどの衝撃的なことは 今まで知らなかった お前は?
なぜ新しい誰かが必要なのか
俺が誰か新しい人を必要とする10個の理由 お前のように
これほどの衝撃的なことは 今まで知らなかった
でも 予想通り
[Guitar Solo]
[Verse 1]
やめられない パーティーに夢中なんだ
チョップトップは俺が成功するって言ってる
イミテーションじゃない人生を選ぶんだ
遠い親類はインディアン保留地へ
[Verse 2]
Defunkt あなたが支払うピストル
このパンクへの 変わらない気持ち
いつしか 俺はお前の親友になりたいんだ
イーストサイドの愛はウエストエンドで生き続ける
[Verse 3]
ノックアウトされても 立ち上がるんだ
死ぬな 誰かが真実を知ってる
歩道にメッセージを書いてこい
明るく燃えあがれ その波が何を意味するのか
[Verse 7]
黄金のジェネレーターをキックスタートしろ
甘い言葉をかけるが 彼女を怖がらせるな
神々の計画は止められない
干渉なんて必要ないのさ
[Verse 8]
辞書に載っている君のイメージ
この人生は普通じゃない。
2つくれ いや3つでもいい
プレアデス星団からやってきて、それを教えてくれるんだ
[Outro]
魂がお前たちを必要とするのを止めることは出来ない
この人生は単純な筋書きとは違うんだ
「止まることなく進み続けろ!」

『Can't Stop』を直訳するとやめられない|止まらない
何をやめられないのか?
それは、人生への挑戦そのものです。
- 現状に満足せず、挑戦し続ける大切さ
- 逆境があっても前進し続ける意志
- 音楽、アート、人生を純粋に楽しむ姿勢
このメッセージが、聴く人の心にエネルギーを与えてくれるのです。
ファンから見ると彼らは成功者であり憧れの的。しかし、多くの挫折や地獄も多く見てきたでしょう。彼らの成功が大きいほど負の部分も大きく背負ってきたと思う。
『この人生は単純な筋書きとは違うんだ』
この曲の最期のフレーズにはしびれましたね。
《何を信じるのか 人生の成功が何なのか》は人それぞれ。だが「絶対人生をあきらめるな」と言われた気がした
どうして「Can’t Stop」がレッチリの物語そのものなのか
レッチリは1983年の結成から数々の波乱を経験。初代ギタリストのヒレル・スロヴァクの死やジョンの脱退と復帰など、数多くの困難を乗り越えながら、
彼らは決して止まらなかった
この曲には、彼らの「止まらない挑戦」が刻まれている。
ヒレルの死後やジョンの脱退後も、アンソニーとフリーはバンドを続ける決意を固め、バンドとして歩むのをやめなかった。
その姿がこの歌詞に重なり、「挑戦をやめない」というメッセージが力強く響くのです。
チョップトップとは誰のこと?

《チョップ・トップ》を直訳すると、「上部を切り落とす」または「頭を切る」という意味になります。
レッチリの《チョップ・トップ》はヒレル・スロヴァクの死の事だと考えられます。ヒレルはバンドの初期メンバーであり、アンソニーやフリーにとっては兄貴分のような存在。
ヒレル・スロヴァクは、バンド結成メンバーであり、初代ギタリストでした。アンソニーとフリーをつなげたのも、フリーにベースを教えたのもヒレルです。またジョンはバンド加入前にヒレルのギターを完コピするほどレッチリにめり込んでいました。
レッチリの核はヒレル・スロヴァクに他ならない。
つまりヒレルがこのバンドのチョップトップ=頭だったのです。
バンドの頭が亡くなり、それでもバンドを続けることを決心した時、アンソニーはこのバンドが成功すると確信した・・?
→いや成功するまで絶対止まらないと決心したと思います。
チョップトップは初期のプロデューサーという意見もありますが、ヒレル説を私は推したい!!
アンソニーの血筋が刻む哲学

アンソニーがロサンゼルスに移住した当時のビバリーヒルズの風景。
『イミテーションじゃない人生を選ぶんだ』
アンソニーの父ジョン・キーディスはハリウッド俳優でした。アンソニーはもともと、音楽を始める前に俳優としてのキャリアを積むために父とロサンゼルスに移住しました。
3歳の頃に両親が離婚。11歳まで母と暮らし、その後、父と共にロサンゼルスへと移住。父は麻薬常用者であり、最初のドラッグも父から得たものだった。父はリトアニア系の移民であり、母はギリシア、オランダなどのヨーロッパ系とインディアン(モヒカン族の混血)
「イミテーションじゃない人生を選ぶんだ」は、ファンに対し誰かの真似じゃない「自分らしい人生を選べ常にオリジナルでいろと言っています。
アンソニーの血筋や育った環境は、彼の音楽に深い影響を与え、その一部は「Can’t Stop」の歌詞にも反映されています。
遠い親類はインディアン保留地へ
15世紀、ヨーロッパからやってきた入植者たちは、新しい世界に夢を見ていた。
しかし、その土地にはすでに長い歴史と文化を持つ先住民(インディアン)が暮らしていたのです。
当然、両者の間には争いが絶えませんでした。
見かねたアメリカ政府は「先住民のための特別な土地」を設けることになります。
それが インディアン保留地(Reservation) です。
保留地で、先住民は自分たちの文化や伝統を守り自分たちのルールで生活できる。
まるで国の中の“国”のような存在です。
ですが、完全な自由が与えられているわけではありません。
あくまでアメリカ政府の管理下にある土地
「守られた土地?いやいや閉じ込められているといってもいい」
インディアン保留地を知ることは、アメリカのもう一つの顔を知ることにつながります
アンソニー自伝『Scar Tissue』で、自身の血筋、アメリカ先住民の祖先や、祖父のジョン・アルデン・キーディスについて、アンソニーは次のように書いている。
私には、英語、アイルランド語、フランス語、オランダ語の混血(そして最近わかったことですが、モヒカン族の血も少し混じっている。これが、私がネイティブアメリカンの文化に興味を持ち、母なる地球と一体感を抱く理由です
アンソニーのタトゥーで印象的なのが、特に背中の上部に広がる大きな「サンダーバード」。
サンダーバードは雷や嵐を司るとされる巨大な鳥の精霊。オランダのタトゥーアーティストの『ハンキー・パンキー』によるデザイはンカナダのハイダ族のデザインが元になっている。

ファンク×パンクの融合:2つのサウンド
レッチリの音楽はミクスチャーと呼ばれますが、大きな2つ武器があります。
Defunkt あなたが支払うピストル
《Defunkt 》の写真

《Defunkt 》は 70 年代から 80 年代のニューヨークで結成されたファンク/ロック/ジャズ バンドです。
ファンクはレッチリの音楽を構成する大きな要素です。
歌詞のピストル=武器の事。
レッチリの音楽的な武器は、ファンク要素とパンク要素。
ファンクのタイトなベースラインとドラムの繰り返すグルーブは、次第にうねりはじめ、音楽と自分が一体化する感覚を生む
このパンクへの 変わらない気持ち
レッチリの音楽的なもう一つの武器はパンクと言えます。
パンク音楽というとシンプルでアップテンポで攻撃的な曲。ファッションスタイルがありますが、レッチリのにおけるパンクは、音楽性より DIY精神、商業主義への反発や自己表現というマインド面が大きい。
初期のライブでは、ほぼ全裸でステージに立ったり、電球の被り物をするパフォーマンスが有名ですが、これもパンク的表現と言える。
最近でこそ、普通の恰好でステージに立ちますが・・・・フリーだけは違いました。
こちらは2025年ロサンゼルスで行われたFire Aid の時の画像ですが・・ フリーはパンツをしっかり履いていたようです。

Hollywood Walk of Fameで語られる伝説

歩道にメッセージを書いてこい
明るく燃えあがれ その波が何を意味するのか
歩道とはHollywood Walk of Fame、(ハリウッド名声の歩道)の事。この歩道に名前が刻まれることは、一つの到達点と言ってもいい。
この歩道はハリウッド大通りとヴァイン通り沿いの約5kmほどの間に、エンターテイメント界で活躍した人物の名前が彫られた2,000以上の星型のプレートが埋め込まれている。『Can’t Stop』発表時は設置されていませんでしたが、2022年3月31日に星が設置された。
アンソニーの設置イベントでのスピーチ
「自分にとっては個人の話じゃないんだ。チャドも好きだし、フリーも好きだし、ジョンも好きで、みんなものすごく才能があるけど、一緒に集まると個々人でやるよりもすごいことができるんだ」 NME JAPANより出典
何があっても進み続ける“止まらない”力
ジャングルに白熱した叫び声が響く
つまずいてもやり遂げろ
この白熱とは白色の物質(コカイン、クラック、ヘロインなど)を指している。
「ジャングル」とは、「コンクリートジャングル」を指していると思われます。
『ジャングルに白熱した叫び声が響く』は、薬物は都会に住む人々を誘惑し中毒に導く。
しかも「簡単に薬物が都会から消えることもない」つまり、薬物に依存したとしても、人生を歩み続ける必要があると説いている。
小説『塵にきけ』が映し出す歌詞の世界
粉塵に答えを聞いてみろ
帰ってこい 50人ベリーダンサーと共に
恐慌時代のロサンゼルスを舞台にしたイタリア系アメリカ人作家ジョン・ファンテの 1939 年の小説『Ask The Dust』(塵にきけ)は、南カリフォルニアの記念碑的な物語としてよく知られています。
物語は、貧困に苦しむ作家志望のアルトゥーロが、ダウンタウンにある安宿に住みながら、貧しい生活を送りながらも作家として名声を得るという、ありふれた苦闘を扱っています
世界は塵であり、塵になるだろう:聖書の創世記3章19節に由来する 。儚さや一時性、謙遜、生命のサイクルの意味が込められている
砂漠は常にそこにあり、人間の内面的の孤独を表現する象徴とする。人間が死に文明が消えて暗闇の中へと消えていくように
この形のない塵というをテーマから、アンソニーはファンテの小説に敬意を表し、塵という言葉で人生のはかなさを伝える。
塵とは、すべてに意味や価値がないということではなく塵から作られ、塵に戻るのだから答えはそこにある。
と説いているのだ!!
[Chorus]徹底解説:心を揺さぶるフレーズの深意

俺が愛する世界 流す涙が
波の一部になる 止めることはできない
全てが自分の為にあるって考えたことは?
俺が愛する世界 飛び乗る列車が
波の一部になる 止めることはできない
時が来たら 教えてくれよ
[Chorus]は、アンソニーの音楽に対する考えや姿勢を、彼なり方法で表現しています。
彼らの音楽が、たった一つの人生をかけた音楽が、やがて世界に存在する音楽の波動に重なり人の心を打つ。世界に広がったものは彼の手から離れもっと大きい存在になっていく。
彼らがいつ音楽界から引退するかは分からないが、その時=必要とされなくなった時は教えてくれよ。
【休憩】:ライブで定番の10曲トップランキング

セットリストを眺めながら、思い出に浸ろう!。
私が参戦したレッチリライブは、2022年の大阪公演。2024年はドーム2日目の2回です。いや~懐かしいですね。
記事が長すぎるので、レッチリがライブで最も多く演奏された曲を上位から10曲紹介します。(ジャムは含めません)
過去のライブすべてを集計した内容なので、意外な順位になっているかも知れませんよ。
集計はsetlist.fmから引用し、数字は2025年2月現在のものです。
リンクは歌詞解説のページです。
- 『Give It Away』:1075回
- 『Californication』:809回
- 『Under The Bridge』:805回
- 『By The Way』:788回
- 『CAN’T STOP 』:668回
- 『Scar Tissue』:654回
- 『Me & My Friends』:608回
- 『Right on Time』:606回
- 『Otherside』:526回
- 『Around the World』:521回
【後半戦】さらに深まる『Can’t Stop』
オゾン療法の真実
賢い彼女は オゾン層へ導いてくれる
アンソニーは2004年の自伝『Scar Tissue』の中で、C型肝炎の治療としてオゾン療法を受けたことについて言及している。
ヨーロッパなどでは、C型肝炎ウイルスの増殖を抑制するためにオゾン療法が用いられています。
約100-150ccの血液を患者から採取し、採取した血液を専用容器に入れ、オゾンガスを注入して混和します。オゾン化された血液は、30分程度かけて点滴で体内に戻されます。
日本では、オゾン療法は承認されていない。
サット・ハリという名の看護師が、【By the Way】のツアー中にバンドに同行し、フリーとアンソニーの両方にオゾン療法を施した。
サット・ハリは看護師で、母性があり、温かく、愛情深く、控えめで、私にとって彼女は、姉妹であり、母親であり、世話人であり、バンドとクルーの全員から慕われ、組織全体の母のような存在になりました。
音楽×コミュニケーション

音楽は偉大なコミュニケーター
2本のスティックで 自然とつながるために
音楽は世界共通の言語。文化が異なれば音楽のスタイルや要素も異なりますが、音楽は世界的に理解され、評価されます。
2009 年の音楽ドキュメンタリー『The Heart Is a Drum Machine』で、ジョン・フルシアンテは音楽を宇宙の創造の源と接触するためのツールとして使うことについて次のように説明しています。
私たちを創造した力は、その存在を通して表現されています。 私たちが行うすべてのこと、私たちが作り出すすべてのものは、自然が表現しているものだと私は信じています。
音楽は人間の思考や人間の知性によって組織化された音です。
面白いのは音楽が好きでそこに来ている人々全員が、一般的に同じことを感じていることです。音楽の力は、彼らの意識すべてを 1 つにまとめます。
誰もがそこで起こっていることにつながり、それが呼び起こす感情は、日常生活では経験できない方法で人々を結びつけます。
ジョンのインタビューより
瞑想:歌詞に潜む心のエネルギー
瞑想は黄金 お前の価値は重い
瞑想は心の内側のエネルギーが整い、本来持っている才能が開花し、潜在意識にある「まだ見ぬ自分」との出会いが良い人生へと導きます。
また瞑想は、負のエネルギーを取り除く、まさに黄金の価値があると伝えたいのだろう。
瞑想のプロセスをイラストで図解(プレジデントウーマンの記事)
運命を自ら切り拓くための舵取り
辛抱強く 宇宙船に乗り
舵を取る以外なら よろんで手を貸す
アンソニーは運命は制御不能であり、明日何が起こるかを制御することはできない。
大事なことは自分で人生の舵を切ること。止まらないこと。一人一人が自ら切り開いていくなら、よろんで手を貸すとアンソニーは伝えている。
ビートルズとのシンパシーを紐解く
マッシュルームヘアたちは 与えるのが好きなのさ
ビートルズによって普及した「マッシュルームヘア」は、1960 年代、特にビートルズのファンやロックンロールに熱中する人々の間で当時人気だったヘアスタイル。
このスタイルをしている人は「モップトップ」と呼ばれることがあります。
ビートルズのような非常に影響力のあるバンドは、喜んで他のアーティストにインスピレーションを与えているとも言えます。
ビートルズが音楽に注いだ愛は、ポール・マッカートニーが『The End』の最後の歌詞でこう歌っています。
そして結局、あなたが受け取る愛はあなたが与える愛に等しいのです
アンソニーは【Stadium Arcadium】収録の『Warlocks』の中で、特にビートルマニアについてさらに言及しています。
サンタモニカは僕の手の中に
できるときはちょっとビートルズマニア
J・バタフライ・ヒルが示した《抗議の美学》

Threadsより出典
ジェイ・バタフライは木の上で見守ってる
アメリカの環境活動家 ジュリア・バタフライ・ヒル。
彼女の名を世界に広めたのは、なんと 738日間も高さ180フィート(約55メートル)のセコイアの木に住み続けたという前代未聞の行動でした。
ヒルが環境保護に目覚めたきっかけは、瀕死の自動車事故。
集中治療を受け、「物に支配された生き方」に違和感を感じたのです。
その後のロードトリップで、彼女は北カリフォルニアに広がる荘厳なセコイアの森に出会います。
初めてその森に足を踏み入れた瞬間、ヒルはこう感じました。
「初めてセコイアの森の荘厳な大聖堂に入ったとき、私の魂は探し求めていたものを見つけたと感じました」
ところが、その森は パシフィック・ランバー・カンパニー(PALCO) による伐採の危機にさらされていました。
抗議する為、環境活動家たちは木の上で数日交代しながら生活。
その中でも、ヒルは1997年12月10日、最も高いセコイアの木に登り 738日間 の生活をした。
「ルナ」と名付けられたその木と、周囲200フィート以内の森は保護されることになります。
一連の活動はザ・シンプソンズ』でも描かれました。
リサが環境保護のために木に登り続けるエピソード 「「リサ・ザ・ツリー・ハガー」」 のモデルとなり、ヒルのストーリーはポップカルチャーの一部に刻まれたのです。
ビバップの魂:チャーリー・パーカーのアドリブ精神
ビバップに意味を吹き込む鳥たち
1940 年代初頭にチャーリー・パーカーが確立したジャズスタイル【ビバップ】は、速いテンポのアドリブや複雑なコード進行が特徴です。
彼は鳥がさえずるように速いテンポで演奏することから、【Bird=鳥】の愛称で呼ばれましたが若い頃から麻薬とアルコールから抜け出すことが出来ず、幾度も精神病院に入院するなど破滅的な生涯を送りました。
有名な曲に『ドナ・リー』があり、世界的ベーシストのジャコ・パストリアスはデビュー作で『ドナ・リー』をベースでカバーしました。
このジャコ・パスの『ドナ・リー』をベースで練習したのがのちのマーカスミラーです。
彼の生涯は1988年製作の映画『バード』(クリント・イーストウッド監督)で描かれている。
彼の悲しいところは、どんなに体がボロボロで立っているのがやっとの状態でも、素晴らしい演奏ができてしまう。結果としてプレイをいつまでも求められ続けてしまうんです。
→さらに麻薬とアルコールに溺れる。この人生はジャコ・パスの晩年に重なるのがまたやるせない。
創造の神々:歌詞が描く神話的ビジョン
神々の計画は止められない
干渉なんて必要ないのさ
世界のどこに行っても宗教の数だけ「神」は存在する。
どの神も創造主であることに変わりありませんが、もし神がいるのであれば、ちっぽけな人間は大きな流れに逆らうことはできないのかもしれない。
しかし、信じる神がどんな姿をしていようと、あるいは誰も信じていなくとも。
この世界で「思うこと」「選ぶこと」だけは、自分の自由。
世界を動かすのは神の意思かもしれないが、自分自身を動かすのは――自分だけなのだ。
アカシックレコード:宇宙の図書館に刻まれる記憶
辞書に載っている君のイメージ
あなたの死後も地球上で受け継がれるのは言語です。
あなたの体は消滅しますが、あなたの子孫はあなたのことを言葉で語ります。あなたが音楽作品を作ったなら、残された人々はあなたの歌詞をあなたのイメージとするでしょう。
あなたが本を書いたなら、人々はあなたの本を読んであなたを思い出すでしょう。
現代人の中で、過去の偉人の言葉が生き続けるように、残された者たちの中でも、あなたを称える言葉の中であなたは生き続ける。
プレアデス星団の伝説

2つくれ いや3つでもいい
プレアデス星団からやってきて、それを教えてくれるんだ
プレアデス星団はおうし座に位置し、地球に最も近い星団の 1 つです。この星団には 7 つの最も目立つ星があるため、一般に「セブン シスターズ」と呼ばれています。
アメリカ先住民文化では、プレアデス、シリウス、オリオンが生命の起源であるとされています。
アメリカ先住民の血を引くアンソニーは、プレアデス星団が豊かさの象徴であり、何かを与えてくれる存在として認識しています。
この人生は単純な筋書きとは違うんだ
魂がお前たちを必要とするのを止めることは出来ない
この人生は単純な筋書きとは違うんだ
『この人生は単純な筋書きとは違うんだ』
生きる中で、困難や苦しい事、何かの影響やしがらみ、ドラック。それらと正反対の多くの素晴らしい出会いが混在し影響しあっています。
この世のすべては未確定です。
アンソニーは、今この瞬間を楽しみ、人生を最大限に生きるよう伝えています。なぜなら、人生が終わってしまったら、それで終わりだからです。
人生とは筋書きはなく奥深いものです。
【Can’t Stop|MV解説】:一分間の彫刻”体験

バンドのメンバー4人がランダムな抽象的な動作を行っているユニークなMV。抽象的で遊び心のある映像はの想像力を刺激する作品となっています。
『Can't Stop』のMVは、アーウィン・ヴルムの「一分間の彫刻」にインスパイアされたもの。
エルヴィン・ヴルム(Erwin Wurm)の「一分間の彫刻」(One Minute Sculptures)は、鑑賞者が作家の指示に従って、一分間だけ特定のポーズをとったり、日用品を体に載せたりすることで一時的に彫刻作品となる独特のコンセプトアートです。
まとめ:あなたの挑戦も止めてはいけない

『Can’t Stop』の歌詞解説はいかがだったでしょうか?
ファンへのアンセムとしてのライブでも多く演奏される『Can’t Stop』の歌詞は、ファンはもとよりメンバー自身も奮い立たせる人生賛歌でした。
『Can’t Stop』の歌詞には、自己表現や感情の解放、音楽の力など、さまざまな心理的テーマが込められています。あなたがこの曲を聴いて心に響いたフレーズや、共感した部分はどこでしょうか?
ぜひ、コメント欄で教えてください。
ではまた
『Can’t Stop』も聴き放題。Amazonの音楽サブスクワンデバイスプランは月額580円と、他の音楽サブスクと比べかなりお得です。







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